2021年夏に『戦場のメリークリスマス』を劇場で観た話

※ この記事は、作品のレビューではありません。

2021年の春から夏頃にかけて
大島渚監督の作品である『戦場のメリークリスマス』と『愛のコリーダ』が
全国の映画館でロードショーされた。

オフィシャルサイト
https://oshima2021.com/
※都内では2022年1月20日までキネカ大森で上映中
※広島では2022年1月29日~2月4日までシネマ尾道で『戦場のメリークリスマス』のみ上映中

この記事では、作品の内容云々は別として話したいことがある。

この映画が初めて放映されたのは、1983年のことで私が生まれる前のことである。
そのような作品を、劇場のスクリーンで観ることができる。
2~3年ほど前にも、往年のジブリの名作が劇場でロードショーされていたが
ある種タイムスリップでもしたかのような不思議な感覚を覚えた。

私の前の席には、70歳前後と思しき男性がひとり座っていた。

物語が終わりエンドロールが流れた後

その男性はひとり大きな拍手をした。

私は、ふと思った。もしかしたら、この男性は1983年当時の放映もスクリーンで観たのだろうか。と

放映当時の1983年には、この男性は現在の私と同じくらいの年齢か
もう少し若い年齢だったのかもしれない。
その時その男性は、この作品を観てどう感じたのだろう。

そしてそれから38年、彼はどのような日々を過ごし
再びスクリーンでこの作品を観て何を感じたのだろう。

と、私はぼんやりと考えた。

もちろん、私はその男性にインタビューなどしたわけではない。
実際に、その男性が放映当時にこの作品を観ていたのかどうかすらも分からない。

私の勝手な空想、思い込みに過ぎない。
勝手に一人の70歳前後の観客の人生というものに思いを馳せてしまっただけだ。

しかし、私も必ず歳を重ねる。それだけは間違いないことだ。
38年後の私は、もし生きていればおよそ70歳だ。
空想にふけることの多い私だが、この先どのような人生を送ることになるのか想像もつかない。

問題なく70歳まで生きたとして過ぎてしまえば「あっという間だった」と感じるのかもしれないし
案外「長かった」と感じるのかもしれない。こればかりは考えても分からない。
どう感じるかは、その時になってみないと分からないからだ。

今日の自分と38年後の自分は間違いなく違うだろう。
それどころか今日の自分と明日の自分も違う価値観を持つ人間になっているかもしれない。

現に、私は1年前の自分とは全く違う人間になっていると感じる。
そして、コロナ禍前の自分とは似ても似つかないような気もする。

幸運なことに、昨年に自分の人生の方針のようなものを見つけ、このブログを始めた。

今回の記事は、映画のタイトルを使っている割に
作品のレビューではなく、一人の観客の話(しかも私が勝手に想像した)になっており
ほぼ内容は無いに等しいが
私も、70歳まで生きられたら、どのように人生を振り返るのか、少し気になったために書き記した。

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